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思い出②【授業】

性教育の授業は男子、女子別に行われ、
授業は保健体育担当の野口先生と
体育大から教育実習で来ていた進藤先生が受け持った。

野口先生は大学では運動理論を専攻し
自らもボディービルの大会に出るほどの筋肉に関してのスペシャリスト。
進藤先生は中学からずっと水泳部で
大学ではインターハイにも出場する実力の持ち主らしい。

授業は野口先生が黒板を使い
男女の性器の解説、俺たちが真っただ中にいる思春期の第二次性徴の話
そして男女の性交のしくみを淡々と話していった。
進藤先生はその間教室の後ろから授業を見学していた。

まるで科学図鑑の解説のようで、
俺を含め周りの奴らも誰一人興奮や変な興味ではなく
真剣に聞いていた。

「性交の最終目的は射精し子孫を作るということだけど
性交以外でも射精はできるぞ。自分でやる行為、自慰だな。
オナニー、マスターベーション、せんずりともいう。
やっている者は手を挙げろ!」

俺らは驚いてお互いに回りを見回した。

「と言って手を挙げられないよな。
じゃ、全員目をつぶれ。いいか絶対あけるなよ!
改めて自慰を経験している者、挙手。」

俺は言葉は知っていたし
自分のちんぽいじってると硬くなり気持ちよかったが
実は射精はした事がなかった。

「ふーん、そうか・・・
まだ目をあけるなよ!
進藤先生お願いします。」

俺の横に誰かが来た気配がして、耳元に軽く息がかかった。
周りに聞こえないくらいの小声で
「良太君、放課後体育館の職員室へ」
進藤先生の声だった。

(つづく)
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